完治はするのでしょうか? 

投稿者:きりん  

投稿日: 6月22日(日)15時17分57秒

1981年と1996年に2度、慢性副鼻腔炎の手術を受けました。 2度目の時はポリープが沢山ありすべて除去したものの、そのあともまた出来ています。  2年程前から臭覚が戻り始め、徐々によくなっているものの、未だに半年ごとに検診を受けていますが眉間の鼻腔にポリープがあるため手術をいずれはしたほうがいいといわれています。 この病気になってから30年近く経ちます。 完治する可能性はあるのでしょうか?
きりんさんへのお答え

「慢性副鼻腔炎」は、「完治しにくい」病気です。手術を契機に見事にきれいに治ってしまう場合から、どんなに手をかけても再燃増悪してしまう場合とがあるのが実情です。漠然と体質的な個人差とでも言いようがないほど、個人差があります。ある種のアレルギー的な体質は特に治りにくいことがあります。

 ただし、喫煙者はまず悪くなります。それから、きりんさんが手術を受けた時代は、まだマクロライド少量長期投与がほとんど確立していなかったころだと思います。96年ではおそらく術後にその治療を行うというコンセプトはなかったか、少なくとも今のようには耳鼻科医の間で広くは認知されていなかったかと思います。

 現在でも、まったくの手術だけで治る可能性は非常に低いでしょう。マクロライド投与を基本として、必要に応じて手術を組み合わせる、くらいの扱いをしないと、なかなか治りにくいものです。もちろん、マクロライドが魔法の万能薬ではありませんが。

 完治を目指し得る病気ですが、なかなか思い通りにもなってくれないこともあるのがこの病気です。
 術後の鼻腔・副鼻腔構造が、遅発的に変化して、ときとして治りにくい原因になっていることもあるにはあるので・・・。予後の見込みは個別にかなり異なります。

マクロライド 投稿者:きりん  投稿日: 6月22日(日)22時27分19秒 ご説明をありがとうございました。 マクロライドはどんな働きをするのですか? 副作用はありますか?
詳細は当HPでも紹介しています。トップから「耳鼻科の病気」に進めばいくつかページがありますのでそちらを参照ください。特別に臨床上重大と言われるような副作用は、ほとんどありません。