治って欲しいけど・・・ 投稿者:まみ  投稿日: 8月30日(土)22時45分50秒

1ヶ月ほど前、地元では名医と言われる耳鼻科にいきました。
その時点で2週間ほど前から左耳の閉塞感(プールにはいって、水がつまったままのかんじ)と、
強い耳鳴りがしたので、なんだろう?と思いながら検査をすると、「低音障害型感音性難聴」と言われました。

そのとき、医者は、「これくらい、ほっとけば治る、あなたみたいに用心ぶかい人はくるけど。1,2ヶ月たって治らなかったらまたきてください。せっかくきたんだから、一応飲み薬だしとく」、と言うニュアンスで、1週間分薬をもらいました。

たったこれしきで、くるなんて・・・という雰囲気を思いっきり感じたし、そのうち治るもんなんだ、とおもって治らないままずっとすごしてきました。症状は全くよくなりません。耳鳴りがひどいのが気障りの毎日を過ごしています。

そこで、やっと1ヶ月たったので、今日また病院へいってみました。そしたら、症状が治っていないのをみて、
「薬がきれてからだいぶたっとるねえ。どうして薬がなくなってすぐにこなかったの?集中した期間で治療しないと治らないよ」といわれ、「電気治療にできれば毎日きてください。それでも治らなかったら治りません。」といわれました。

私は、突発性難聴の人から、「1ヶ月以内に行かないと治らない」ときいたことがあったので、急いで1回目の診察に行きました。そこで、おもいっきりバカにされ、おいといてもなおるんだ・・・とおもっていた期間に時が経ち、もっと早く適切な処置をしておけば治ったものも、ほっておいたことで一生このままこの耳鳴りとつきあっていく羽目にあったのかと思うと辛いです。

低音障害型感音性難聴は、約1.5ヶ月たっても治るものでしょうか。もう手遅れでしょうか。
この医者は名医といわれており、私も信頼していました。
けれど、今回の件で、すっかり不信です。

ほかの耳鼻科の方ならこの先生とおなじ処置をするでしょうか。
もっと早くにほかの治療をしてくれるのでしょうか。
かなり、ショックをうけています・・・・・・
ちなみに、私は24歳です。

 状態を直接確認していないので、一般論でしかお答えできかねるのですが・・・。
この返答が、必ずしもまみさんに当てはまるとは限らないことを前提として、以下お読み下さい。事実確認をしないであれこれ言うことで、煽動的な表現と受け取られませんよう、よろしくお願いします。

 聴力検査によって、急性、ないしは「突発的」に、明らかに感音成分が障害されている場合は「突発難聴」という病態として、数日から1,2週間の間は、厳格に経過をみることにしています。この症状を呈した場合、原因疾患は複数あり得るのです。鑑別診断はその間の症状の推移を持って判断することになります。

 たしかに「低音障害型突発性難聴」であれば、治りやすいのは事実ですが、これは常に、治療してみて、「結果的にうまく治った」結果論の蓄積でしかありません。
 低音障害の症状を、今現在目の前で呈している患者さんが、「仮に放っておいても治るタイプ」という確定は、初診のその場でできることではありません。少なくとも私には。

 「低音部(1000Hz未満の音域)の急性感音性障害」が認められた場合、数日から一週間ほどで回復して、その後安定した状態が続けば、そこで初めて「治りやすいタイプの突難」だと判断します。多くの場合はそのままずっと大丈夫でしょうとの予測も、そこで初めて立ちます。
 あくまでもこの急性期の症状が「どう推移したか」がその後の予後を左右し、また鑑別診断にもつながるのです。

 一般に、突発性難聴は「2週間以内」の治療「開始」が予後を左右すると言われています。
もちろんその間に、他の疾患の可能性が見えてくる場合は、対処や経過も違ってきます。
 経過を数日から1週間単位で見て、その間の症状の「聴力変動(一概に改善するばかりではなく、疾患によっては段階的に増悪したり、緩解増悪を繰り返したりすることがあるのです)」の有無や仕方が鑑別への手がかりになります。

 まみさんが、その辺の経過において「突発性難聴」と考えてよかろう、というケースであると仮定しますと、1.5ヶ月という時間は、たしかにキツイですね。低音障害でも、時には治りにくいことはありますから。
 
 かつて病院勤務医だったころ、約1ヶ月経過したケースで、「ダメで元々」覚悟という話で入院・安静と点滴加療を図り、運良く(中には部分的に)回復したという事例が、ごく少数ですが、ないわけではありません。最大で2週間ほどの入院見込みとなります。その間に良い反応が現れれば、或いは、ということも考えられますが。
 そのようなわずかな可能性に今賭けるかどうか、というところですね。残念ですが。
まみさん最寄りの病院が、その辺の意を汲んでくれるかどうか、診察・状態確認の上で相談してみてもらわないとわかりません。

どんなに長く見ても、3ヶ月聴力が変化しなければ、通常は「症状(聴力)固定」とまずは考え、それ以上の時期での投薬・治療効果はまず期待できません。

そうなんですか・・・ 

投稿者:まみ  投稿日: 8月31日(日)21時40分28秒

院長先生、お忙しい中、回答ありがとうございます。やはり、はじめにもっと違う処置をしていただけてたら治っていたかもしれないのに、
もう、私は時期を逃した可能性が大きいということですね。
とても悔まれます。
いま、カルナクリン1錠、ノイロビタン1錠、アデホスコーワ20を2錠、を1日3回飲んでいます。
通常抗生物質を飲むと聞いたことがあります。
もう、いまさら病院をかえても意味ないでしょうね。
ああ、、、、、
1,2ヶ月ほっとけ、と言われた時点で不信におもって病院をかえとけばよかった、
と悔まれてなりません。

低音部が聞こえない、という自覚はあまりないのですが、耳鳴りがひどいので、その音に
かき消されて聞こえずらい、という症状です。

ほかの方もこんな症状なのですか?

「突発性難聴」の場合、細菌の関与はありませんので、抗生物質の投与は行いません。「急性内耳炎」という、細菌感染による感音性障害の場合は強力に投与します。

 長期経過した感音性難聴であれば、原因はなんであろうと回復の見込みはまずありません。
 ただ、「低音部聴力のみの障害」ということだけでいえば、「伝音性難聴」という可能性も捨て切れません。滲出性中耳炎などの場合、典型的には全音域にわたって伝音障害が見られますが、比較的軽症のときは、低音部に偏って「聴力低下」が見られることがしばしばあります。
 測定条件や、検者の技量、そのときの被検者(=患者)側の反応誤差によって、伝音性かと感音性かが微妙に紛らわしいことがあります。
 検査結果を確認していないので、この点が何とも言えない(ですから、個別に検証的な物言いは無理で、一般論のお話しか、この掲示板ではできないのです。)のですが、仮に伝音性障害であった場合は治療の余地はあります。(仮定の話ばかりですみません)

 最寄りの別の医療機関で、聴力の再評価を受けてみてはどうでしょう。そこで同じような結果でしたら、しかたありません。
 耳鳴りは、伝音性・感音性問わず、聴力低下がある場合は付随して現れてしまうものです。(HP内参照)